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音声入力が一番役立つのは「AIに渡す文章」。仕事で使って分かった向き不向き

音声入力でメールを書こうとして挫折した人へ。毎日使っている筆者の実感では、声が本当に役立つのはAIに渡す文章です。向き不向きを整理しました。

自宅の書斎でトラックボールマウスに手を置いたままパソコンに話しかける60歳前後の男性

音声入力を一度試して、「誤変換だらけで、結局手で直すなら打ったほうが早い」とやめてしまった人は多いと思います。筆者も、メールの文面をそのまま声で書こうとしたときは、同じ感想でした。

ただ、毎日パソコンの仕事で音声入力を使い続けて分かったのは、音声入力は「使う相手」で評価が変わるということです。人に送る文章を声で完成させようとすると微妙ですが、AIに渡す文章を声で話すのは、はっきり楽です。この記事では、その向き不向きを筆者の実感として整理します。

声で書くのではなく、声で「AIに話して」、文章はAIに作らせる。この順番にすると、音声入力の評価は変わります。

先に結論。声は「AIに渡す文章」に使う

やろうとすること音声入力との相性理由
AIへの相談・依頼を話すとても良い話が雑でもAIが意図を汲んでくれる
考えごとを声でメモに出す良いあとでAIに整理させればよい
短い返信を声で入れるまあまあ内容が決まっていれば速い
メールの本文を声で完成させる微妙推敲と誤変換修正で結局手間がかかる

まだ音声入力もChatGPTも試していない人は、先に入口の記事から読んでください。この記事は「一度試したが、いまいちだった」人に向けて書いています。

先に読む記事

なぜAI相手だと、雑に話しても通じるのか

人に送る文章は、誤字も、回りくどさも、言葉足らずも許されません。だから声で入れても、結局じっくり直すことになります。

一方、AIに話しかける文章は、きれいである必要がありません。筆者が実際に使っていて感じるのは、次のような話し方でも、AIはこちらの意図をかなり汲み取ってくれるということです。

  • 「えーと、あれだ、先週の、あの資料の件なんだけど」のような前置きや言いよどみ
  • 同じことを2回言ってしまう重複
  • 途中で気が変わって「やっぱりこうして」と上書きする指示
  • 主語が抜けている言葉足らずの説明

つまり、AIが相手なら「うまく話す」必要がそもそもないのです。誤変換が多少あっても、文脈から正しく解釈されることがほとんどです。音声入力が苦手だと感じていた原因が、実は「送る相手が人間だったから」だった、というのが筆者の実感です。

人に送る文章を声で完成させようとすると、楽にならない

逆に、メールやチャットの返信文そのものを音声入力で書くのは、使っていて微妙でした。理由ははっきりしています。

  • 相手に届く文章なので、誤変換をひとつずつ直す必要がある
  • 話し言葉のままでは送れず、結局書き言葉への推敲が必要になる
  • 敬語や言い回しを声で整えながら話すのは、頭の負担がかえって大きい

例外はあります。頭の中で返す内容が決まっているときや、「了解しました。明日10時に伺います」のような短文なら、声で入れたほうが速いこともあります。ただ、それは音声入力の主戦場ではない、というのが使い続けた結論です。

仕事のパソコンでの使い分け

筆者はパソコンでの仕事を中心に音声入力を使っています。使い分けはシンプルで、「AIに向かう入力は声、人に向かう仕上げは目と手」です。

場面使うもの
ChatGPTへの相談、依頼、背景説明声で話す
資料を読んで思いついたことのメモ声で出して、あとでAIに整理させる
メール・チャットの返信文の作成声でAIに事情を話して下書きを作らせる
下書きの仕上げ、名前・日付・数字の確認目で読んで、手で直す
送信必ず自分で読み直してから

ポイントは3行目です。メールを「声で書く」のではなく、「声で事情をAIに話して、文章はAIに作らせる」。出てきた下書きを自分の言葉に直して送る。この経由のひと手間で、声の楽さと文章の質が両立します。

なお、声で話す内容に、氏名や連絡先、取引先の名前、社外秘の情報を入れないのは、キーボードのときと同じです。個人情報保護委員会も、生成AIサービスへ個人情報を入力するときの注意を呼びかけています。

筆者のやり方。ボタン1つで話しかけて、仕上げは目と手で

参考までに、筆者の普段の流れを紹介します。道具は使っていますが、流れ自体は無料の標準機能でも同じように作れます。

  • 1. マウスのボタンに音声入力の呼び出しを割り当てておく(筆者はIST Proのボタン5にF12)
  • 2. ボタンを押して、ChatGPTやAIチャットに用件をそのまま話す。言いよどんでも気にしない
  • 3. 「箇条書きで」「メールの下書きにして」と、答えの形だけ指定する
  • 4. 出てきた文章を目で読み、名前・日付・数字と言い回しを手で直す
  • 5. 人に送るものは、必ず自分で読み直してから送る

音声入力の呼び出しを楽にする道具や、話し方のコツは、それぞれ別の記事に詳しくまとめています。

この流れを作る記事

これから試す人は、無料機能とAIチャットの組み合わせから

この使い方を試すのに、新しい買い物は必要ありません。WindowsならWindowsキーとHキー、Macなら設定で音声入力をオンにすれば、今日から声でAIに話せます。マイクも、最初はパソコン内蔵のもので十分です。聞き取りが悪いと感じてから、マイク記事を見てください。

音声入力に一度がっかりした人ほど、「人に送る文章を書かせる」のをやめて、「AIに渡す文章を話す」使い方を1回試してみてほしいと思います。評価が変わるはずです。

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この記事で確認した公式情報

#音声入力#ChatGPT#仕事効率

編集部より

大人のこれから帖編集部は、AIやネット情報に慣れていない大人世代にも伝わる言葉で、暮らしの選択肢を整理します。