ChatGPTは便利そうだけれど、個人情報を入れて大丈夫なのか。それが気になって踏み出せない、あるいは使っているけれど毎回少し不安、という人は多いと思います。
結論から言うと、線引きさえ覚えれば、不安に思いすぎる必要はありません。この記事では、2026年6月13日に確認した個人情報保護委員会とOpenAIの公式情報をもとに、「入れないもの」と「言い換えて入れるもの」を整理します。
迷ったら基準はひとつ。「他人に見られて困るものは入れない」。それでも相談の役には十分立ちます。
なぜ注意が必要なのか
個人情報保護委員会は、生成AIサービスに個人情報を入力するときには注意が必要だと呼びかけています。また、入力した内容がどう保存され、AIの学習に使われるかどうかは、サービスの機能や設定によって扱いが分かれます。
設定の細かい違いをすべて覚えるのは大変です。それよりも、「そもそも困る情報は入れない」と決めてしまうほうが、ずっと簡単で確実です。とくに声で話すときは、キーボードで打つときより、つい余計なことまで話しやすいので、この線引きが役立ちます。
入れてはいけない情報の6分類
| 分類 | 例 |
|---|---|
| 自分や他人の連絡先 | 氏名、住所、電話番号、メールアドレス |
| 身近な人の情報 | 家族、友人、勤務先・取引先の人の名前や事情 |
| 健康・医療の詳細 | 病名、診断結果、薬の名前、通院先 |
| お金の情報 | 口座番号、カード番号、暗証番号、パスワード |
| 仕事の機密 | 未公開の売上、契約条件、顧客名簿、社外秘資料 |
| 書類の丸ごと入力 | 本人確認書類、契約書、請求書の全文 |
この6分類は、ChatGPTに限らず、ほかのAIサービスでも同じ考え方で使えます。冷蔵庫に貼るメモのつもりで覚えておくと安心です。
言い換えれば、相談には十分
「入れない」と聞くと、何も相談できないように感じるかもしれません。実際はその逆で、固有名詞と細かい数字を言い換えるだけで、ほとんどの相談は問題なくできます。
| そのまま入れない | 言い換えの例 |
|---|---|
| 田中さん(実名) | 知人のAさん |
| 株式会社○○(実際の取引先) | 取引先、A社 |
| 年収や貯金の正確な金額 | 約○万円、おおよその金額 |
| 具体的な病名や薬 | 持病がある、薬を飲んでいる |
| 自宅の住所 | ○○県に住んでいる |
AIへの相談で必要なのは、状況の構図であって、実名や正確な数字ではありません。「Aさんに角が立たない断り方」でも、答えの質はほとんど変わりません。言い換えのコツをつかむと、安心して使える範囲が一気に広がります。
声で話すときに、特にうっかりしやすい場面
音声入力や音声モードは便利ですが、話し言葉は手で打つより止めにくいものです。とくに次のような場面では、実名や詳細がまぎれこみやすくなります。
- 背景説明が長くなったとき。事情を話すうちに、つい実名や会社名が出る
- 愚痴や人間関係の相談。相手の名前を言いそうになる
- 書類を見ながら話すとき。目の前の数字をそのまま読み上げてしまう
- 家族が近くにいる場所。AIに入れる情報の問題に加えて、会話自体が聞こえる
対策はシンプルで、話し始める前に「名前はAさん、会社はA社と呼ぶ」と自分の中で決めておくことです。ChatGPTへの話し方の基本は、別の記事にまとめています。
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もし入れてしまったら
うっかり実名や番号を入れてしまっても、慌てる必要はありません。まず、それ以上その話題を続けないこと。そして、ChatGPTには会話の履歴を削除する機能や、データの扱いを選べる設定があります。操作方法は変わることがあるため、最新の手順はOpenAIの公式ヘルプで確認してください。
一度の入力をきっかけに大きな問題が起きると考えすぎなくて大丈夫です。それよりも、「次から言い換える」を習慣にするほうが現実的です。
仕事で使う人は、会社のルールも確認する
仕事の文章作成や相談にChatGPTを使う場合は、この記事の線引きに加えて、勤務先がAIの利用ルールを定めていないかを確認してください。会社によっては、業務情報の入力を禁止していたり、決められたAIサービスだけを許可していたりします。
ルールの範囲内であれば、AIは仕事の強い味方になります。どんな作業を任せてよいかの線引きと、仕事での具体的な使い分けは、次の記事で整理しています。